【転職を考えたら、まず】タイで働く

タイで働くのを考え始めた読者のみなさま、
本記事のぞいて頂いてありがとうございます。

「日本で働くの疲れた」
「世間で日本から移住者多いと聞くけど、タイで働くのはどうだろう」
「自分の人生をよりよく過ごすには、どこで働いたらいいだろう」

色々な理由でお考えになっていると思います。
本記事では2018年からタイで働き始め、タイの日系企業とタイ企業で勤めた私の経験から、
読者のみなさまに、タイで働くことのメリット・デメリットを、お伝えできればと思います。

 

ーこの記事を読むとー

 タイで働くメリットがわかります

 タイで働くデメリットがわかります

 タイで長く働くのに適したタイプがわかります

 

本記事は、具体的に考えられるように、参考になる人を限定しております。

【本記事対象の方】

  • タイに移住踏まえて働くことを考えている方
  • 年収128万バーツ(約500万円以上)を目指す方
  • 20代〜40代の方
  • 日本で社会人経験ある方

「私の場合は?」と思われたらこちらからご連絡ください。

 

一点、注意事項です。

本記事ではタイの日系企業で働くということを前提にしてます

こちらの上記の条件を踏まえた記事ということをご留意いただければと思います。

 

【記事の信頼性】

  • タイでのビジネス歴6年目
  • タイの日系商社の駐在員で4年勤務(Manager)
  • タイのオーナー系中堅財閥企業勤務(Director)
  • 上記2社とも新規事業開発を担当
  • 家族(妻・子供二人)でタイ移住

※参考(私のLinkedIn

なお、タイで働く意欲を強くお持ちの人は、ぜひこちらもお読みください。
事前にリスクを知っておくこと、強くオススメします。

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この記事は私の過去の経験と最近多い相談内容を踏まえ 初めての方にわかりやすいようにしております。 タイの不法就労の定義は想像以上に厳しく、また厳しい罰則もあるので、 まずは概要を知っていただければと思います。 【想定対象の方】 […]

 

 

タイで日本人が働くメリット

早速ですが、タイで働くメリットをまとめて言うと、
精神的ストレスが少ない」「日本人の市場(需要)がある」「タイは今後も伸びる場所だと考えています。

これを分解して以下の9つに分けました。

  1. タイ人の日本人に対して畏敬の念
  2. 日本人向けの大きな市場
  3. 大企業への可能性
  4. 今後も伸びる市場(国)
  5. ASEAN地域は大きな市場
  6. 満員電車通勤がほぼない
  7. 文化的に親近感
  8. 自然災害が少ない
  9. 家族が困らない

以下で、一つずつ解説していきます。

 

タイ人の日本人に対して畏敬の念

私は結局これが一番のタイで働くことのメリットと感じています。
過去の先人のおかげで「日本人」というだけで評価が高いです。
なぜなら、日本はタイに対して
ODA(資金)と日系ゼネコン(技術)でインフラを整え、
二輪・四輪自動車企業によって、流通を支えてきました。
また、世界的に有名な日本食やアニメなどの日本固有はタイ国内に浸透しています。
日本は多くの影響力をあたえてきたのです。

そして、実際にタイに長く働いて思うのは「勤勉さ」「結果を出す」「知識量」が圧倒的に違います。
そのため、タイの日系企業へ入っても、年上タイ人を抜かして管理職をやっても知識量などで圧倒できます。

結果として、「自己肯定感」を感じながら仕事ができます。
部下のスタッフ、上長、顧客、全ての人から必要とされているように感じます。
時々、勘違いをして「自分が偉い・優れている」という態度をとる日本人がいるので注意は必要ですが、
勘違いが起きるくらい、自己肯定感高く働けるのは
人生において非常に大きなメリットだと感じてます。

日本人向けの大きな市場

外務省の統計データ(令和3年10月時点)によると、タイ在住の日本人は約80,000人(以下引用)。
(1位:アメリカ、2位:中国、3位:豪州、4位:タイ

また、同じく外務省の統計データ(令和3年10月時点)によると、タイの日系企業進拠点数は約6,000社。
(1位:中国、2位:アメリカ、3位:タイ、4位:インド)

国土面積と人口割合から算出しても、タイに多くの日本人・日系企業があるのがわかります。
他国に比べて、タイには日本人向けの市場が大きくあるのです。

 

参考ですが、
日本にあるDAISOで物を買うといくらでしょうか?100円均一なので100円ですよね。
タイにもDAISOがあります。商品・品揃えは同じです。
しかし、価格は60バーツ(約240円)です。
日本で買うより2倍以上なのです…
理由は割愛しますが、これがタイの実情です。

大企業への可能性

タイの日系企業で働こうとする場合、誰もの名の知れた大企業へ入れる可能性が大きくあります。
日本で大企業へ入るためには、かなり激しい競争を勝ち抜くしかありませんが、
タイではそこまで厳しくありません。
理由は、「日本人が少ないから(供給少)」です。
※ここで言う「日本人」は「本記事対象の方」を意味します
日系大手企業で雇用当初の給与は、
他日系企業と似たり寄ったりだと思いますが、
企業名の看板は、ビジネス上で大きな威力と安定感をもたらします。
福利厚生もいいイメージです。
私の友人の例では、
大卒でタイに来て、タイ企業で働いた後、
日本最大手の部品メーカーへ就職した例もあります。
一方、もちろん、難点もあります。。
主旨からズレるのでここでは割愛しますが、興味ある人はこちらへお問い合わせください。

今後も伸びる市場(国)

まず、タイ政府の「俺たちはこれからも発展して、世界・アジアで存在価値をあげるんだ」という意欲を強く感じます。
(残念ながら、日本には感じたことなかったですが。。)

その強く感じるのは、タイの政策に表れているからです

  • 成長戦略(タイランド4.0)を掲げ、外国からの直接投資と優秀な人材を誘致するために、税金・その他の優遇処置をとっている
  • インフラ整備に積極的で、地下鉄新設・延伸計画、新空港解説・拡張、新幹線新設計画など多額の資金を投下して更に整備を進めようとしている

 


タイランド4.0

簡単に言うと、タイ国家を成長させる大きな政策の一つ
主に、「安全,繁栄,持続性」の下、テクノロジーを大条件に特定の産業へ資本の投下と投資の呼び込む
こちらの記事が一番わかりやすいです(目次「2」の内容)

インフラ計画

こちらの記事が一番わかりやすいです(引用:経済情報誌ArayZ)


留意点としては、
タイはASEAN地域で珍しく既に高齢化社会に突入し、出生率が下がっている国です。

しかしタイ政府による先端技術への投資と人材誘致、他国に先んじて大麻関連ビジネス(新産業)の育成などで、
状況を覆し、成長していくと考えます。

ASEAN地域は大きな市場

ASEAN地域とは東南アジア10ヵ国から成る共同体を指します。(外務省より
(10ヵ国インドネシアカンボジアシンガポールタイフィリピンブルネイベトナムマレーシアミャンマーラオス

以下、ASEANの基礎情報を外務省作成の資料(一部筆者加工)から簡単に見ていきます。


欧州連合(EU)と比較して、
人口) ASEAN:6億7000万人 EU:4億7000万人
GDP) ASEAN:3兆3000億ドル EU:17兆1000億ドル
ASEANは人口では2倍弱と大きく優っていますが、GDPでは5倍の差があります。
しかしながら、これはASEANが大きな成長の可能性を示していると考えられます。
(人口が多さ=マーケットの大きさ)

 

ASEAN諸国の平均GDP成長率は5%超と考えられます。(コロナ期間の2020年・2021年を除く)
(タイは平均3%くらい)

なお、IMF統計上で日本の実質GDP(2011-2021年)は最高2.01%で最低0.02%です。

 

ASEANの貿易収支は右肩上がりで今後も成長すると考えらえます。

 

以上のことから、ASEAN地域に大きな市場があるのがわかります。

満員電車がほぼない

これは私がIBS(過敏性腸症候群)を持っているからという理由が大きいですが、
満員電車が好きな人はいませんよね。

朝から満員電車に揺られ体力削られて仕事開始することは、なくなります。

ただし、通勤ラッシュの時間に一部の場所で乗車率が上がることがあります。
(ですが、満員電車のプロの日本人からしたら、少し物足りない満員電車かもしれません)

文化的に親近感

これも実際には非常に大きい理由です。
韓国や台湾ほどではないにしろ、非常に身近に感じる仕草・行動をします。

・おじぎをする
・合掌をする
・年功序列
・一歩引く

文化だと理解しているとはいえ、欧米人と打ち合わせ中に足組まれると、
なんか違和感感じませんか?

タイにはこの辺の細かい感覚が日本の文化に似ており、親近感を感じます。

自然災害が少ない

仕事と生活に対し、トラブルのリスクを減らすことは大事だと考えております。

・地震がほぼない
・毎日晴れてる
・気温の変動が少ない

熱帯性モンスーン気候の為、暑季・雨季・乾季で季節はありますが、
気温差は少なく、雨季も一時的な雨であるスコールが降るだけです。

自然災害リスクが低いことは、仕事と生活に重要です。

家族が困らない

タイで長く生活する場合には家族が一緒にいるケースが多いと思います。
家族の安定した状況も、働く上で重要なことです。

・奥さんが困らない
・子供が困らない

前述の通り、日本人・日系企業が多いので、
生活用品や食事に困ることはありません。

また、タイは子供に対して非常に優しい文化を持っています。
キッズルームがある施設や食事場所も多く、
お店の従業員が暇だと、親の代わりに相手をして遊んでくれます。
お店以外でも多くのタイ人が、子供に声をかけてきたり、
子供にわるふざけのチョッカイだしてきたりと、フレンドリーな文化があります。

 

タイで日本人が働くデメリット

メリットがあれば、デメリットも当然あります。
働く上での大きなデメリットは以下です。

  • 言語の問題
  • 特定の職種は外国人(日本人)が就けない
  • 地獄の渋滞
  • 大気汚染
  • 車移動必須と事故

一つずつ解説していきます。

 

言語の問題

これは異国ゆえにどうしようもないことですが、タイ語が難しい。
日本人にとって難しい理由は
①発音(声調・抑揚がある → 日本人が一番苦手な理由)
②タイ文字(全く親しみがない)
でして、私自身5年は英語メインの会話でしたので、
タイ語は今だに日常会話くらいしかわかりません。。

そして、英語が本当に通じない。
有名大学卒・資産持ち・バンコク市内の中堅以上の企業・観光関連職種・外国人向け飲食店は、英語で会話ができますが、
それ以外のタイ人は全く通じないと思っていた方がいいです。

一方で、インターナショナル校の教育は日本より進んでいますので、
英語話せる人のレベル非常に高いです。
それに、英語が話せない日本人を馬鹿にする雰囲気は全くないのも有り難いです。

 

特定の職種は外国人(日本人)は就けない

詳細はこちらに記載しております。

合わせて読む

この記事は私の過去の経験と最近多い相談内容を踏まえ 初めての方にわかりやすいようにしております。 タイの不法就労の定義は想像以上に厳しく、また厳しい罰則もあるので、 まずは概要を知っていただければと思います。 【想定対象の方】 […]

参考 JETRO:外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

ご自身の職種をご確認ください。

 

地獄の渋滞

世界渋滞都市ランキングを発表するTomTomによると、渋滞都市ランキング(アジア)でバンコクは東京の上位とのこと。
雨の日、金曜日、給料日はバンコク市内は渋滞が悪化し、この3つが揃うと壊滅的に車が動かない状態になります。

以前、会社と家が車で10分のところでしたが、1時間半かかったことがありました。

バンコク市外ですと、電車がないので、為す術がありません。。。

 

大気汚染

近年特に悪化しておりまして、タイ政府も敏感に反応している社会問題です。

大気汚染の内容はPM2.5で、日本人御用達の高級病院サミティベート病院は注意喚起
リスクマネジメント会社であるInterRisk Asia(Thailand) Co., Ltd. からも

タイ国内および近隣国におけるディーゼルエンジンの 排気ガス、バイオマスの燃焼、工場からの排気などが 挙げられています。また、11 月~5 月頃まで続く乾季 は雨が降らず空気がよどむため、大気汚染が発生しやすくなります。

と、レポートされております。

実際にはミャンマー、ラオス、カン ボジアなど ASEAN 諸国も影響を受けており、タイだけの問題ではないのですが、
2023年3月は山火事の影響も受けたチェンマイが世界最悪の大気汚染だったと報告(バンコク週報)されてます。

タイ政府は、エネルギー電源の多様化と再エネ投資を20年プランを立てて実施していますが、
同時にEV(電気自動車)の投資恩恵を積極的に実施することで、この問題の緩和を進めています。

 

車移動必須と事故

バンコクにBTS/MRT/ARLという、日本人感覚の「電車」は通っていますが、
他の地域では通っておりません。
(長距離電車はあります)

その為、バンコク以外は車で移動するのが通常で、
車を会社から出してもらう必要があります。

一方で、10万人あたりの交通事故数と事故死者数は世界ワースト上位です(WHO調べ)。
私自身も軽度の交通事故は何度か合ってますので、これは大きなリスク(デメリット)です。
(バンコク市内で勤務したら、ほぼ問題はないです)

 

タイで働くのに適した対象の方

メリットとデメリットを説明させて頂いた上で、
タイで働くのに適した方をまとめます。

※冒頭で申し上げた該当の方

  1. 伸びる市場に身を置きたい人
  2. 一定の分野で知識がある人
  3. 人を指導した経験がある人(管理職経験していたら尚よし)
  4. 一定の割合であきらめがつける人
  5. 言語の勉強意欲ある人

上記の中で一番重要なのは「一定の分野で知識がある人」です。

いくらタイで働くことに魅力を持ち、日本人が特別扱いされやすいといっても、
ここが不足していると、企業から求められません。。
経験則ですが、一定の分野で5〜10年の知識があれば通じると思います。
ですので、20代の方でも十分通じる可能性あります。
(私は32歳で初めてタイに駐在し、仕事上では問題ありませんでした)

次に、「一定の割合であきらめがつける人」と「言語の勉強意欲ある人」について補足します。

 

「一定の割合であきらめがつける人」・・・
仕事上で進捗やタイ人に対してうまくいかないことを冷静にあきらめて、
次の行動を移せる人
です。

タイは異国の地で異国の文化です。働く文化も当然違います。
日本での仕事より進捗は断然遅いですし、こちらが話していることが通じないのが日常です。
(日本なら、3時間でやってほしいことが、一週間かかるケースもあります。。)
そして、タイ人は怒られて辞めるみたいな人がいるので(私は経験ないですが)、
冷静にあきらめることはみんなのために、非常に重要です。

 

「言語の勉強意欲ある人」・・・
日常会話のタイ語と英語は、身につけましょう。
通訳を介してタイ人と仕事をやるケースは多いですが、
人と人の直接話すコミュニケーションは本当に重要です。
ネイティブ英語・タイ語を話す必要はないので、
最低限の日常会話を学ぶのは重要です。異国の地なので。

さいごに

日本で働いている多くの人に可能性があると心から思っております。
タイで働くことを検討している方に、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

 

さいごの最後に、、、しつこいかもしれませんが、リスクは事前に知らないのは大きな損が発生しますので…

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    現在、大から小のプロジェクトがあります。
    ・大麻関連(医療・産業用)ビジネス

    ・タイで有数のホワイトサンドビーチ
    ・ペット(哺乳類・爬虫類)ビジネス
    ・リサイクルショップ
    ・有機栽培(ニームオイル・土)
    ・フィットネスジム関連
    ・環境関連事業

 

引用元・参照サイト

「タイランド4.0」とは何か(前編)by 日本総研
タイランド4.0における日立の貢献 by 日立
ASEAN(東南アジア諸国連合)by 外務省
ASEAN経済統計基礎資料 by 外務省
インフラ計画進捗状況 by Arayz

 

< 略歴 >

  1985年 神奈川県生まれ
  2005年 早稲田大学入学
  2010年 商社入社
  2018年 タイ駐在
  2022年 商社退職 →フリーランス →タイ企業Director就任

 

本資料は、できる限り正確に記載するよう努力しておりますが、その正確性を保証するものではありません。
本情報の採否は読者のみなさまの判断で行って頂ければと思います。
また、万一不利益を被る事態が生じましても責任を負うことができませんので ご了承ください。